蜂須賀五郎

人生を変える体験方ブログ。でも無理はしません。

怖がりでも楽しめる怖い話~赤いコートの女~

これはあるタクシー運転手が経験した話だ。そのタクシー運転手は、深夜山道を運転中一人の女性を乗せた。その女性は赤いコートを着た長い髪の女性だった。「お客さんどちらまで行かれますか?」とタクシー運転手いつもの調子で聞いた。「山を下ったすぐのところにアパートがあるのでそこで降ろしてください。」女性は弱弱しい小さな声で言う。「大丈夫なのかこの人?」少し薄気味悪さを感じながらもせっかく乗せたお客様だ、しっかりと対応しなくてはいけない。「こんな時間まで何されてたんですか?」「最近不景気でやんなっちゃいますよ」と話かけてはみたがまったく反応はない。バックミラーを見ると、女性はうつむいたまま何の反応もことなく、ただじっとしているだけだ。「なんだこのお客さんは・・・」自分がだんだん気味が悪くなってきていることが分かった。重苦しい空気の中、どうにか無事に目的地に着いた。女性がタクシーを降りた後、忘れ物がないか後部座席を確認してみると、鍵が一つ落ちているのを見つけた。大事なものに違いない。届けようとタクシーを降りたとき、ちょうど女性がアパートの部屋に入っていくのが見えた、部屋の鍵ではないらしい。小走りで部屋まで向かい鍵を渡そうとしたが、少し薄気味い悪かったせいもあってか直接渡す気にはなれず、部屋の郵便ポストに鍵を入れることにした。郵便ポストに鍵を入れて帰ろうとしたが、ふと、変な心が働いてしまった。「この女性はどんな部屋なんだろう?」と。少し悪い気がしたが、魚眼レンズから中を覗いてみるおとにした。覗いたその部屋は一面真っ白な壁に覆われていて、真ん中に赤いボールがぽつんと一つ置いてあるだけの非常に殺風景な部屋だった。

次の日、会社で隣の席の同僚に昨日の赤いコートの女について話してみた。すると「俺も乗せたよ」と思いがけない言葉が返ってくるではないか。「本当に?どんな感じだった?」と話を聞いてみると、やはり赤いコートを着た髪の長い女性で、終始うつむいていて一言も会話がなかったようだ。同僚のおかげというのは少しおかしいが、自分だけが奇妙な体験をしていないことにちょっと安心した。しかし、「本当にあの女性変だったよな~目も真っ赤だったし」一瞬何を言っているのかわからなかった。「どういうことだよ?」「お前顔見れなかったんだっけ?その女性さ、両目が真っ赤だったんだよな、今流行りのカラーコンタクトでもつけてるのかな?変な趣味だよなー」その話を聞いたときにある出来事を思い出してぞっとした。あの部屋・・・・あれは部屋ではなく女性の目立だったのだ。